ヨガで手首を痛めないために

ヨガで手首を痛める方、多いと思います。

 

ヨガではよくマットに手をついて、体重を支えることがありますが、日常生活で手首に体重が掛かることがあまりないため、慣れていない動作だということもあるようです。

 

転んでとっさに手をついて、手首や肘を骨折するのも、腕でどのように体重を支えていいのか、わからないからだと思います。

 

なので、私のクラスでアームバランスをするときは、転んだときを身体を支える感覚をイメージしてもらっています。

 

転倒して、支えもなくそのまま顔や頭をアスファルトにバーンと打ち付けてしまわないように、腕でフワっと少しでもダメージを吸収出来るように身体を使う練習をします。

オフ・ザ・マットですね。

 

(武術やってる人からは、そもそも手を着くな、受け身を取れ、と言われそうですが、それは武術をやっとる人の理屈なんでここでは触れません)

 

で、手首を痛めないためにどうしたら良いかというと、注意点はいろいろありますが、私はまず手首の内側と外側で均等にマットを押すことをしてもらっています。

(簡単な動きで実感してもらってからアーサナを行っています)

 

お相撲さんが木の柱を掌でバシバシ叩いて大丈夫なのも、こういう基本が守られているからです。

武術でも掌底といって、掌で突くことがありますが、手首にアンバランスがあると、一発で手首を痛めます。

 

四つん這いでもダウンドッグでも、

・腕の内側から、手首の内側を通って、親指・人差し指の指先まで。

・腕の外側から、手首の外側を通って、小指の指先まで。

 

それぞれ腕から指先まで伸びたチカラが繋がっているハリを感じます。

そのハリを感じるために掌は軽く開いてください。

 

「人差し指と親指のL字と小指側でもマットを押す」

ヨガのクラスで使われる表現ですが、ただ小手先で押すのではなく、体幹からのチカラを腕から指先まで伝える感じ。

 

手首はその伸ばしている感覚、ハリを感じている感覚の途中、通過点でしかありません。

 

チカラをギュっと入れて関節を固め、そこに体重を掛けると、そこに重さが集中してしまって、案外怪我をすることが多いです。

 

空手やボクシングの上手い人の突きは、身体を伸ばすことで拳がスパーンと飛んで行きます。

こういう突きって、チカラが外に出ているので、突かれると衝撃が体内を貫通するような威力があります。

 

逆に筋肉にチカラを入れている人は、一見力んでいるのでパンチ力ありそうですが、チカラが籠もってしまって外に出ていかないので、表面を叩くだけで効かない突きになります。

 

そして、こういうタイプの人は、サンドバッグとか叩くと手首・肘・肩などを痛めます。

チカラが内に向いてしまうので、そのチカラが自分の関節に集中してしまうようですね。

 

武術では筋肉より関節を意識して鍛えます。

打ち身以外で、だいたい痛めるのは関節ですよね?

普通に生活していて、急に太ももの真ん中が痛くなることって、あんまり無いかと。

 

なので関節を強くする練習がたくさんありますし、チカラは関節から出る、という考え方なので、関節や靭帯や腱に対する意識が高いのです。

 

クラスでは手首の練習はよくやりますが、他の関節についても、アーサナに絡めて行っていけたらと思っています。

 

だいたいそんな感じ(=゚ω゚)ノ