· 

自分に影響を与えた作品③

「今の自分に影響を与えた作品」の第三弾

 

『家栽の人』1988年〜 毛利甚八作・魚戸おさむ画

 

片岡鶴太郎さん主演でドラマ化もされたのでご存知の方もいらっしゃるかも。

 

家庭裁判所を舞台に、変わり者の裁判官である桑田判事を中心に、それを取り巻く人々と事件や調停を描くヒューマンドラマ、かな。

 

桑田判事は植物を通じて人の心に訴えかけることが多く、タイトルも「家裁」ではなく「家栽」となっています。

 

 

裁判で人を裁くのではなく、裁判を通じて人を育てる。

 

 

家庭裁判所が舞台のため、少年事件を扱うことが多いですが、このテーマは全編を通じて繰り返し語られています。

離婚調停や遺産相続、私達の身近に起こり得るお話が多いです。

 

 

様々に起こる人同士の争い。

そこには心の動きが必ずあり、その根本には、そうさせるだけのエネルギーを生み出す過去の出来事がある。

 

そのエネルギーに巻き込まれずに、客観的に起こっている有様を見つめることが出来たら、解決策も見えてくるのではないか?

 

この本を初めて読んだのはヨガをはじめる前でしたが、ヨガ哲学を学んだ後に、桑田判事の視点が「アートマン」や「プルシャ」、他の登場人物の心の働きや感情が「サンスカーラ」や「ヴァーサナー」として読むと、人の見方、人との接し方も、なにやら変わってくるような気がします。

 

実際の桑田判事は、一見飄々としていますが、実は深く悩みながら判決を出したりしているので、「アートマン」や「プルシャ」とは性格は異なりますが、ヨガ哲学を活かすヒントになるのではないかと。

 

ドラマはあまりヒットしなかったそうですが、大貫妙子さんが歌う主題歌「春の手紙」はとっても良い曲です。

 

興味のある方は是非。

みたいな(=゚ω゚)ノ