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サピエンス全史

インドの話が続いたので、話題をちょっと変えて「サピエンス全史」のお話です。
 
ベストセラーなので読んだ方もたくさんいらっしゃると思いますが、単に生物としての人類がどうこうの話ではなく、進化の過程でサピエンス種として獲得した特徴が、現在の我々の生活にどのように関係しているのか?というところにテーマがあって、最後まで興味深く読むことが出来ました。
 
人類の祖先であるホモ(人)族は、我々ホモ・サピエンス以外にもたくさんの種がいたのに、なぜ現在ホモ・サピエンスだけが生き残っているのでしょうか?
それを可能にした我々の獲得した力とは何でしょうか?
 
人類は250万年、狩猟採集の生活を続けていました。農耕が始まったのはたかだか1万年前だそうです。
我々の身体は農耕に適しているのでしょうか?農耕がもたらしたものとは何でしょうか?
 
このような形で、話は「神話」「書記」「貨幣」「宗教」「科学」へと考察を重ねていき、最終的には「なぜ我々は今のようなライフスタイルで生活をしているのか?」「将来的にどうなっていくのか?」を明らかにしていきます。
 
どんな本でもそうですが、この本の内容も100%正しいわけではないと思いますが(例えば今放送しているNHKスペシャル「人類誕生」の内容とは異なる点があります)、現在の学説として支持されている考え方なのだと思います。
 
現在の社会で生活する上で感じる違和感やストレス、ある種の矛盾のようなものについて、「どうしてそうなっているのか?」。
考えるヒントがあるように思います。
 
「ニーバーの祈り」という言葉があります。
 
”神よ、変えることのできないものを静穏に受け入れる力を与えてください。
変えるべきものを変える勇気を、
そして、変えられないものと変えるべきものを区別する賢さを与えて下さい。”
 
変えられるものは変える努力をしましょう。
そして、変えられないものは受け入れて、それについて苛立ったり、不満を持つことをやめましょう、という意味かと思います。
 
自分の思い通りにならない事、自分の思い通りにならない人、そういうものも「あぁそういうもんなんだな」と思うことで、考え方を変えられることがあるように思います。
 
「変えられないものと変えるべきものを区別する」ヒントが、この本にはあると思います。
 
とっても長~いですが、面白いので意外とスラスラ読めますよ。
お時間のある方は是非!
 
みたいな(=゚ω゚)ノ